コレステロールと中性脂肪

総コレステロール値あるいはLDL-コレステロール値が高いと、日本では総死亡率が低下することを知ってましたか?つまり、総コレステロール値は高い方が長生きできる可能性が高いということです。

2008 年に実施されたマスコミ2社の調査によれば、(コレステロール値に関する)動脈硬化学会のガイドライン作成者の多くは、高脂血症治療薬メーカーから数千万円から数億円もの研究費を取得 していました(私学の場合は金額不明)。このような状態で、まともなガイドラインが作られるはずがありません。

コレステロールを低下させるスタチン類は日本で年間2500 億円の売り上 げがあります。関連医療費はその3倍です。その中にかなりの税金が使われているのです。

「動物性脂肪とコレステロールの摂取を減らして高リノール酸植物油を増 やすと、血清コレステロール値が低下して動脈硬化性疾患が予防できる」と いうコレステロール仮説が、約半世紀前に出され、現在まで医療の現場では 広く受け入れられてきました。

コレステロール値を下げることによって動脈硬化 性疾患が予防できるとする情報が国連WHO や欧米から伝えられ、わが国の医学界もこれを広く受け入れてきました。

企業と直接の利害関係のない研究者らにより新法にそって行われた臨床試験では、「ス タチン類はLDL-コレステロール値を下げるが心疾患予防には効果がない」ことが明らかにされました(2006 年以降)。

コレステロールの摂取を増やすと短期的(週単位)には血清TC 値は上がりますが、長期的には上がらないのです。習慣的にコレステロールを多く含む食品の摂取が多い群は少ない群より、血清TC 値は低めです。

「高リノール酸植物油の摂取を増やし動物性脂肪とコレステロールの摂取を減らす」という従来の栄養指導は、むしろ心疾患、癌などを増やす危険性が極めて高いのです。

コレステロールの基準値を決める上で最も重要なエンドポイントは総死亡率です。40~50 歳以上、あるいはより高齢の一般集団では、TC値の高い群で癌死亡率や総死亡率が低いのです。

女性に対するコレステロール合成阻害薬、スタチン類の使用は不要とされてきたましたが、男性に対しても医師の合理的な判断による特別なケースを除き、動脈硬化性疾患予防にスタチン類は不適切だそうです。

一般集団ではLDL-C 値の高い群のほうが総死亡率は低いのです(長生きである)。コレステロールエステル輸送タンパク阻害薬はHDL-C 値を有意に上昇させLDL-C/HDL-C 比を下げたが、逆に総死亡率を上げました。

スタチン類はLDL-C を顕著に下げたが、心疾患予防効果は認められなかった。LDL-C を悪玉としHDL-C を善玉とする説はコレステロールの体内動態を単純化しすぎており、(日本脂質栄養学会では)使わないよう勧めています。

動物性脂肪の摂取の勧め

中性脂肪値が150mg/dL 以上でも脂質異常症とはいえません。一般集団では、中性脂肪値の高い群のほうが総死亡率は低いという結果も報告されました。

脳卒中はコレステロールや動物性脂肪摂取の多い群、血清脂質レベルの高い群ほど発症しにくく、脂質レベルの高い群のほうが予後は良好です。脳卒中を起こした人の8 割以上は、TC 値(LDL-C 値)あるいは中性脂肪値の低い人でした。そして、いわゆる高脂血症と診断された群のほうが、臨床指標は良好であり退院時死亡率も低いのです。

飽和脂肪酸やコレステロールの摂取量が多い群のほうが、脳卒中(虚血性)死亡率は低い。

現在供給されている植物油脂の9 割以上は、リノール酸/α-リノレン酸比が大きいか、あるいは実験動物に有害な作用(腎障害、出血傾向あるいは発癌促進など)を示し、人での安全性は確立していません。動物に有害作用を示す植物油脂の代わりに動物性脂肪を肥満にならない程度に摂取すること、またそれを可能とする食環境作りを勧めることが大切です。動物性脂肪(飽和脂肪酸)あるいはコレステロールは長期的にはTC 値を上げず、炎症性メディエーターの産生過剰への影響は少なく、上述の有害作用を示しません。

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